「道徳なき経済は罪悪であり 経済なき道徳は寝言である」
という二宮尊徳、またの名を二宮金次郎の言葉をご存知ですか??
社会通念上やってはいけないことを通じてお金を得るのは、悪である。
ただ、経済がない、つまりお金をしっかりと稼げない状態は、議論として成立しない。ということです。
B.LEAGUEを牽引する川淵氏は
バスケットボールの競技人口は、世界で見るとサッカー(2.6億人)よりも多く、4.5億人いるのだという。国内で見ると、競技者登録数のうち9割が18歳以下で、56.4万人。シニアになると6万人にまで落ち込む。「その先の環境が整備されていないために、愛好者やファン層が獲得できていない。ここを開拓することで、日本のバスケットボール界が大いに変わる可能性を秘めている。1億円の年俸を取る選手を1年でも早く作り出していきたい」
引用元:http://japan.cnet.com/news/service/35079345/
つまり、しっかりお金を稼げるという経済的な不安を取り除き、かつトップ選手に憧れを持てるだけの魅力を数字で示すことで、バスケをするという選択肢を取りやすくしている(環境を整備している)のです。
現在のハンドボールは、これまでのバスケットボールとお金の不安という点で、似たような構図があるのではないか?と考えていたときに、銘苅さんがお金の話をMEKARU channelで取り上げていました。
その放送は、こちらです。MEKARU channel 10/2 2016 ハンドボールのお金の話
非常に聴きごたえのある内容ですので、皆様是非お時間ある時に、聞いてみてください。
そして、今回の放送の中で、僕が特に心に残った箇所をピックアップします。
印象的な話
今回のMEKARU channelの始まりは、この質問からでした。
Q. 自分が(アスリートとして)生み出せる市場価値は、どの位だと考えていますか??
アスリートのもらえるお金は少ないという印象を抱いているものの、じゃあいくらもらうべきなの?という点に関しては、自分自身まだ答えが見つかっていないです。(続く)#メカチャン https://t.co/anpWZhBAlk
— abe-perori (@01257125) 2016年10月2日
誤解を恐れずに言うと「アスリートの給料少ない!!」というニュースを見ると、周り(雇用主、スポンサー等)からの市場価値が低いのが要因では?と考えています。「給料が少ない!これだけ欲しい!」は、周りがその価値に納得できなければ、ただの独りよがりかもしれません。(続く)#メカチャン https://t.co/anpWZhBAlk
— abe-perori (@01257125) 2016年10月2日
一方、「これだけ欲しい!なぜなら、自分はこれだけの社会的な影響力があり、それはこれだけの価値を生み出すからだ」という納得できる根拠を示せれば、変わるキッカケになると思っています。そこで、自分自身はどの位の市場価値だと考えているのかをお聞きできればと思います。#メカチャン https://t.co/anpWZhBAlk
— abe-perori (@01257125) 2016年10月2日
僕がさせて頂いた質問を、銘苅さんが取り上げてくださいました。(答えづらいご質問を取り上げていただき、本当にありがとうございます!!)
この質問に対し、櫛田亮介さん(三重バイオレットアイリス 監督 Twitterアカウント(KushidaRyosuke))が、とても心に残る回答をしてくださっています。
5分42秒からです。
櫛田さんの話は、
・情熱の押し売りでは、スポンサー、サプライヤーは集まらなかった
・彼らはGoogleに広告を出すか、スポンサーするかをシビアに比較している
・だから、自分をスポンサーすることのメリットは何かを考えた
会社を経営している身として、本当に櫛田さんの話に共感します。
会社経営をしている僕は「アスリートをスポンサーするという行為は、ただ応援するという意味だけではなく、広告の1つ」として捉えています。
企業は、様々な広告手段を持っています。そして、達成すべき売上目標もあります。しかしながら、広告費として使えるお金は限られています。特に、今の経済状況では、広告費を潤沢に使え会社など皆無に等しく、非常に厳しい状況です。
アスリートをスポンサーしました。そのアスリートはそのお金で、海外の大会で優勝しました。しかし、会社は目標達成できませんでした。
となったら、その企業は再びそのアスリートをスポンサーしようとしますか??
したくても出来ません。なぜなら、企業は経済的に正しい判断、費用対効果が見合ったものかどうかを判断する必要があるからです。
企業経営者として考えるアスリートの市場価値
僕の考えるアスリートとしての市場価値を式として定義するなら、
アスリートとしての市場価値 = アプローチできる人数 * 人の心を動かし、行動を引き起こす率
だと考えています。
言い換えるなら、どれだけ多くの人に自分という存在を知ってもらい、どれだけの人から共感を得て、その人の行動を引き起こせるか。に価値があると考えています。
それは、ツイッターのフォロワー数かもしれませんし、ブログのPageviews数かもしれません。はたまた、イベント時、どれだけの人が集中して聞いているかの様子かもしれません。
想像してみてください。
2人のアスリートがいます。どちらもスポンサーを募っています。
1人は「海外に行って、絶対活躍してみせます!!」
もう1人は「過去スポンサーをしてくださった企業様に、こういった価値を提供しました。そのため、貴社にスポンサーしていただけると、こういった価値を提供できます。」
皆さんは、どちらのアスリートをスポンサーしますか??
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中学、高校とハンドボール部で青春時代を過ごし、大学からは観戦メインのハンドボーラー。ハンドボールが好きすぎて、スポーツ×ITの会社を創業し、スポーツライブ観戦サービスを制作、運用中。リリース済みのiOSアプリは、Appleから年間のベストアプリに選出される。
湧永製薬2番、谷村選手が憧れの選手。